在日コリアンの兵役義務について・特別永住者の資格喪失について

さて、たまにネットで話題になることですが、上記のような在日コリアンと呼ばれる人々に、兵役義務はあるのでしょうか?

また、在日コリアンと呼ばれる方は通常日本において”特別永住者”の資格を付与された方です。

それが韓国に対する兵役その資格にどのように影響したり、あるいは喪失する状況があるのかどうかも調べてみました。

(※ちなみに韓国での兵役についてこちらの記事に記載してあります。)

画像はイメージ


その前に在日コリアンがどういう人々を指すのか、このブログではよく取り上げますので、おさらいとして簡単にまとめてから話題に入りたいと思います。

在日コリアンがどういう人々を指すのか

  • 2017年現在、在日コリアン=在日朝鮮人+在日韓国人という感じ。
  • 日本において朝鮮系の人は江戸時代よりもずっと以前から存在し、古代では渡来系民族などと呼ばれていたが、この人々は在日コリアンには入らない。
  • 通常、在日コリアンと呼ばれるのは韓国・北朝鮮建国前後の1970年代後半~1980年代に日本に存在・あるいは渡航などしてきた在日朝鮮人+在日韓国人の一世以降を指す。
  • 2017年現在、在日コリアンに対していわゆるヘイトスピーチと呼ばれるような差別問題が存在すると言われいる。それに対し、在日コリアン弁護士協会lazakや、在日コリアン青年連合keyのような組織が活動している模様。
  • 差別やすれ違いには発端となるキッカケがあると思われるが、大きいところでは歴史的な出来事、小さいところではそれぞれ個人の価値観や結婚観の違いなど、様々な点が理由として考えられる。
  • 芸能人には在日コリアンが多いという。和田アキ子・玉山鉄二・伊原剛志・新井浩文・松田優作・岩城滉一・松坂慶子・大鶴義丹・布袋寅泰・錦野旦・ジョニー大倉・康珍化・ソニン・テイ トウワ・コウケンテツ・力道山などが例。
  • 2016年6月時点での在日コリアンの人口は下記の記事に書いたとおり、54万人程



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また、在日コリアンと呼ばれる方は通常日本において”特別永住者”の資格を付与された方です。

それが韓国に対する兵役その資格にどのように影響したり、あるいは喪失する状況があるのかどうかも調べてみました。


ちなみに韓国での兵役についてこちらの記事に記載してあります。

誰が兵役の義務を負うのか


さて、ある在日コリアンの個人が兵役の義務を負うかどうかは、当然ケースバイケースとなります。

まず、”韓国の改定された兵役法(2012年1月1日施行)”によれば、
20~37歳までの韓国籍者原則、国民として兵役の義務を負う
そうです。

ただし例外ケースがあります。
  1. 海外で出生
  2. 韓国国内で出生しても6歳以前に海外に出国し、17歳まで本人と父母が海外に居住
上記のケースは「在外国民2世」として認められ、兵役期間が終わる37歳まで兵役の義務を留保することができるそうです。

その例外ケースにも例外があります。
94年1月1日以降の出生者の内
  1. 海外移住法によって永住帰国申告した
  2. 7歳から17歳までの間に1年で6カ月以上(183日以上)韓国国内に滞在した
  3. 韓国国内就業などの営利活動を行った人
以上の人は「在外国民2世」ではなく一般永住者として扱われ兵役の義務を負うそうです。

とすると日本で出生した在日コリアン現状だと2世以降ですから在外国民2世として兵役に該当しません

ただ最近日本に韓国籍として来た方該当するでしょうね。

一方、韓国の近年の法改正の結果として日本国籍に帰化をしないで韓国籍としての在日コリアンである場合は、在外国民2世国外旅行期間延長の申請をすることで37歳までは兵役を回避できるそうです。

その代り、パスポート更新の度に「兵役義務者 国外旅行期間延長許可申請」をし続けなければいけないことになったそうです。


日本の国籍法からの観点

今度は日本の国籍法観点から観てみましょう。

下記の法務省の解説によると日本の法律では二重国籍あるいはそれ以上の重国籍を認めていません。

ですので重国籍の方は22歳に達するまでどちらかの国籍を選択する必要があります。

あるいは20歳に達した後に重国籍になった場合重国籍になった時から2年以内選択する必要があります。

国籍選択について

法務省(日本)


同ページのPDFパンフレット『国籍選択は重国籍者の大切な義務です』の記載内容をみてみると父母両系血統主義韓国では国籍選択をする必要があるとあります。

(※以前は韓国は父系血統主義だったので父親が韓国籍であれば子は韓国籍となり、母親が韓国籍の場合は日本国籍だったのですが、最近変わったようです。近年韓国で兵役逃れが議論になってるからでしょうか)

日本籍を選択した場合

そこで日本籍を選択した場合は、韓国籍の離脱を韓国政府あるいは韓国領事館などに国籍の離脱届を出すのが日本籍となる要件となります。

この場合は日本に帰化したときと同様韓国系日本人となります。その場合は日本人ですから韓国の兵役義務は当然ありません。以後日本国民として日本の法律を順守して行動することとなります。

韓国籍を選択した場合

逆に韓国籍を選択した場合、日本の法務局に届け出を出して国籍離脱届を出す必要があります。

その場合兵役を回避したい場合は上記の「兵役義務者国外旅行期間延長許可申請」を韓国の兵務庁提出する必要があるはずです。

国籍を選択しなかった場合

では国籍を選択しなかったらどうなるのでしょう

法務省のサイトによれば選択しない場合は日本の国籍を失うことがあります』とのことです。

日本として重国籍を認めない理由として

国籍を選択する必要があるのは,重国籍者が2つ以上の国家に所属することから,a.それぞれの国の外交保護権が衝突することにより国際的摩擦が生じるおそれがある,b.それぞれの国において別人として登録されるため,各国において別人と婚姻するなど,身分関係に混乱が生じるおそれがある,等のためです。』

としています。

その他についても色々と書いてあるので興味がある方は読んでみて下さい。

日本の重国籍者が韓国籍を選んだ場合の在留資格


さて、2016年12月現在、在日コリアンの方は旧来の「外国人登録証明書」が廃止後代わりに交付されている「特別永住者証明書」をお持ちのはずです。

韓国籍を選んだ場合はこの在留資格はどうなるのでしょうか

永住許可のガイドライン在留資格の詳細について法務省と入国管理局のサイトにQ&Aが開設されています。



結論から言えば特別永住者証明書については更新前の有効期間満了日後の7回目の誕生日まで更新し続ければ、2016年末の現在の今のところ維持できるはずです。

今のところ維持できるはず、というのは特別永住者在留”資格”なので永住”権”ではありません。つまり、在留資格国籍や永住権と違い安定的なものではないということです。

永住許可の更新ガイドラインなどは今後の日本政府の方針と日本をとりまく国際情勢により変化する可能性もあるでしょう。

在留資格が喪失する可能性


実際、在留資格が喪失する可能性はやはり国際情勢にかかっているでしょう。

日本に住む在日コリアン大別すると韓国籍と朝鮮籍の方がいて、法務省の統計の2016年6月『国籍・地域別 在留資格(在留目的)別 総在留外国人(XLS表)』によると日本では朝鮮籍33,273人韓国籍510,669人が暮らしています。


近年の日本と韓国の状況


そんな中、近年日本と韓国の状況は思わしくありません

2015年末の慰安婦合意米国注視のもと日本と韓国が合意しました。

しかし、2016年末において朴槿恵大統領 弾劾野党などの韓国内慰安婦合意反対の話もあり、韓国が慰安婦合意を翻意する可能性があります。

そして日本の領土 竹島は、韓国の領土 独島として1952年以降実効支配されている状態です。

それぞれの国の言い分は別として、これは領土問題なので、慰安婦合意の翻意を受けるなど今後日本と韓国の関係悪化があれば紛争になる可能性も否定できません。

日本と韓国の関係が悪化して紛争になった場合


その状況だと日本国内の韓国籍敵国人となるので在留”資格”は取り消され韓国籍の方は集められ韓国に送還するか敵国人として拘留も考えられます。

そして、帰化した韓国系日本人の方は日本国民として直接・間接的韓国と戦う可能性もあるでしょう。

朝鮮籍の方については、日本としては1965年の日韓基本条約第三条において朝鮮半島南部の大韓民国(韓国)政府を「朝鮮にある唯一の合法的な政府」としているため、北朝鮮との正式な外交関係はなく、過去に北朝鮮赤十字日本赤十字帰国事業を取り持った関係あるぐらいです。

戦時国際法にそって考えると北朝鮮が参戦しない場合中立の第三国として帰国させるため北朝鮮赤十字宛に送還するか、日本籍ではないため安全を考え保護するため拘留する可能性も考えられます。


日本あるいは韓国が、北朝鮮と対峙した場合


では日本あるいは韓国が、北朝鮮と対峙した場合はどうなるのでしょうか?

2016年現在、北朝鮮核ミサイル発射などの恣意行為を行い、隣国の韓国・日本も脅威を感じ、北朝鮮の動静を伺っています。

しかし、2016年末時点で日韓同盟はなく日米同盟米韓同盟あるのみです。

そんな中、2016年末現在アメリカではトランプ大統領が誕生し各国の駐留費について『さらなる負担を』と文句を言って在韓米軍を撤退する可能性が出てきました。

それについては中央日報トランプ大統領当選する在韓米軍撤退の可能性について報じています。



そのような状況で在韓米軍が撤退した場合北朝鮮と韓国軍事バランスが狂えば、苦しい生活の北朝鮮がこれを契機に韓国に南進する可能性があります。

日本と北朝鮮には拉致問題など様々な問題はあるものの、目の前の韓国を飛び越えて直接的な紛争の可能性薄いと思います。

というのも、北朝鮮韓国を横目に放置しながら日本と紛争する体力は、2016年末の状況を見る限りないと思われます。

何より北朝鮮を国と認めていない韓国北朝鮮が日本と紛争して消耗していくその状況傍観していることは、韓国の国益上ありえないでしょう。

韓国と北朝鮮が紛争状態になった場合


仮に、韓国北朝鮮紛争状態になった場合、戦時国際法では中立国は戦争に参加してはならず、また交戦当事国のいずれにも援助を行ってはならず平等に接しなければならない義務を負います(回避・防止・黙認義務)。

そして日本は日韓同盟は結んでいないので戦時国際法上、交戦当事国ではなくそれ以外の第三国であり中立国となるでしょう。

現状、憲法9条もあり、自衛隊は自衛のための部隊ですので…。

そのため戦時国際法にそって考えると、中立の第三国として両国に送還するため朝鮮籍・韓国籍の在留”資格”は取り消され、韓国籍の方は韓国に送還し、朝鮮籍の方も同様に北朝鮮赤十字宛に送還することも考えられます。

そして、帰化した韓国系(含む元朝鮮籍)日本人の方は日本国民として中立の第三国である日本から新たな朝鮮戦争を見守ることとなるでしょう。

日本と北朝鮮が紛争状態になった場合


上記を踏まえると、可能性が薄い気がしますが、日本と北朝鮮紛争になった場合はどうでしょうか?

戦時国際法にそって考えると、韓国籍の方、韓国が参戦しない場合は安全を考え中立の第三国として韓国に送還するか、日本籍ではないため保護するため拘留する可能性も考えられます。

そして上記の日韓紛争時の想定状況のように、日本国内の朝鮮籍敵国人となるので在留”資格”は取り消され朝鮮籍の方は集められ北朝鮮赤十字宛に送還するか敵国人として拘留も考えられます。

そして、帰化した(北)朝鮮系日本人の方は日本国民として直接・間接的に北朝鮮と戦う可能性もあるでしょう。

近年の日本をとりまく状況からの想定


以上いろんなことを想定してみましたが、当然ながらあくまで想定です。とはいえ、近年の日本をとりまく状況を観ると色々な可能性が想定できます。

そんな中、特別永住者という在留資格はあくまで資格でしかありません。日本国籍・韓国籍・朝鮮籍などのような国籍という強い個人と国家の在り方と比べると、非常に不安定なもので国際状況に強く影響されうると感じました。

人がどんな人生の益を求め、どんなリスクを負うのか個人の自由です。

しかし有事の際の状況を考えると、個人的には、どこの国にどんな立場で自分の場所を見出すのか考えて、それを表明しておくことが、他国人や本国人からの評価を得ること繋がるのではないかと思います。



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