日本人女性と結婚話をめぐってトラブルになり、東京品川区のマンションにベランダから侵入、交際相手と両親含む4人を殺傷した中国人留学生に求刑無期懲役に対し懲役28年判決、
と報じています。
事件発生の概要を読んで憤り、論告求刑以降を読むと印象が変わる事件でした。
事件のあらましは以下の通り。
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2015(平成27)年5月23日未明、当時大学生だった20代の日本人女性と結婚話をめぐってトラブルになり、女性を殺害するため東京都品川区の女性の自宅マンションにベランダから侵入した、中国人留学生 徐海培(シュ・ハイペイ)氏(26)が、室内にいた女性の韓国籍の義父(当時47)包丁で殺害した上、女性と母親・駆けつけた女性警察官(26)の3人に重軽傷を負わせた。
徐被告を止めようとした義父や母親の首などを包丁で切りつけ、義父を殺害した上、逃げた女性を追いかけて首や手などを切りつけ、負傷させた。異変に気づいて駆けつけた女性警察官の両手にも包丁で重傷を負わせたとされ、女性と女性警察官の傷は、一部の指が動かせなくなるなどの後遺症を負うほどだった。
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2016年11月29日に行われた論告求刑では、検察側は「執拗(しつよう)で極めて強固な殺意に基づく犯行。動機も自己中心的で身勝手だ。女性との特殊な関係性があったとしても、罪を軽減させる事情にはならない」として無期懲役を求刑。
一方、弁護側は「徐被告は女性から多くの初めての経験を教わり、夢中になってしまっていた。2人だけの世界に入り込み、周りが見えなくなっていた」などとして情状酌量を求めた。
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2016年12月7日、東京地裁で、殺人罪などに問われた中国人留学生、徐海培(シュ・ハイペイ)被告(26)の裁判員裁判の判決公判が開かれた。
園原敏彦裁判長は徐被告に懲役28年(求刑無期懲役)の実刑判決を言い渡した。
園原裁判長は、
「同棲(どうせい)相手だった女性が徐被告の自宅から無断で出ていったことから、女性が自分と別れるつもりだと考え、『交際相手と別れるときは相手も殺して自分も死ぬ』との考えから犯行に及んだ。動機は身勝手だ。4人が殺傷された結果も重大だ。」
と指摘。一方で、
「事件当時、徐被告は少なからず混乱していた。反省を深めつつある様子も見受けられる。」
などと無期懲役を回避した理由を説明した。
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事件は徐被告と女性が出会って10日後に起きており、公判は2人の性的関係が明らかになるなど注目を集め、傍聴席は連日の満席となっているという。
2016年11月21日の初公判で読み上げられた検察側の冒頭陳述などによると、徐被告は中国で日本のアニメに傾倒し、独学で日本語を習得。2009(平成21)年に来日し、アルバイトをしながら専門学校や大学で学んでいた。埼玉県内の自宅マンションの壁には大量のアニメのポスターを飾っていたほか、「AKB48」の大ファンで同グループなどのCDを約1000枚持っていたという。
2015(平成27)年5月13日婚活サイトで女性と知り合い、デートをした2人は意気投合し、徐被告の埼玉県内のマンションで同棲を始めた。
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公判では、被告人質問や女性の証人尋問が行われた。
2人は同棲を開始してすぐに互いの携帯電話から異性の連絡先を削除。また「別れるときは相手を殺して自分も死のう」と約束したという。
さらに女性の要求に応じて徐被告が女性の首を絞める一方、女性は徐被告の体内に異物を入れたり、目隠しをしたり、手首を縛ったり、背中にろうそくを垂らしたり、徐被告の放尿の様子を動画で撮影したりした。その際の動画には、女性からの行為についての質問や、それについて徐被告が回答する様子が撮影されていたという。
9日後の5月22日、徐被告は女性に結婚を申し込んだが、女性は「今はまだ無理だよ」と拒絶。
女性や徐被告の話によると、結婚の申し出を女性が断ると徐被告は逆上し、女性の実家の鍵・携帯電話・バッグを隠すなどした。
これに対し、女性も徐被告宅の洗濯機・冷蔵庫・ゲーム機の電源コードを切断し、アニメポスターを切り裂いたという。
女性は5月23日未明、徐被告が眠っている隙に東京都品川区の実家に戻った。
証人尋問で女性は、
「徐被告は結婚までのつなぎだと思っていた。義父とは血は繋がっていないが、本当のお父さんだと思っていた。極刑を望みます。」
と述べた。徐被告は真っすぐ前を見つめ、ついたて内の女性の話に耳を傾けていた。
徐被告は犯行の動機や女性についてなど、
「女性を殺して自分も死のうと思った。自宅に女性の両親がいるとは思わなかった。頭が真っ白になり、犯行の状況は覚えていない。」
「彼女なしでは生きていけないと思った。結婚したかった。未知の領域を教えてくれた人。」
などと語ったという。
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長いのでザックリまとめると、
韓国籍の義父をもつ20代の日本人女性と中国人留学生が、出会ってすぐ付き合い、相性が良いので結婚の話を切り出すも合意せず、別れ話のもつれから義父を包丁で殺害し、さらに女性・母親・駆けつけた女性警察官に重軽傷を負わせた事件。
という感じです。
事件概要の冒頭を読んで憤り、論告求刑以降を読むと印象が変わりますね…。
殺害・重軽傷を負わせた中国人留学生が当然悪いんですが、彼を『結婚までのつなぎ』と裁判で言っちゃう被害者女性も非道いというかなんというか…。
実際、恋人同士としての性倒錯自体は人それぞれなんで、
しかし、反省していた様子があれば、人一人殺害して二人に相手に一部の指が動かせなくなるような後遺症を負わせても、無期懲役は免れるんですね…。
それとも懲役年数を確定するためだったのか?でも日本だと模範囚だと刑期が軽減されるという話も聞くし、どうなんだろう?
全体的に釈然としない事件でしたが、この裁判裁判員裁判なんですよね。っていうか、こんな事件担当したら一生忘れられないと思う。
なお、当サイトで”中国人留学生や技能実習生”についての記事は下記のような記事があります。
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